この記事では数ある中の手法の一つでインジケーターを3つ組み合わせたエントリーポイントの分析を紹介します。それに合わせてウィリアムズパーセントレンジやCCIの基本についても解説していきます。
エントリー手法に迷っている方は是非参考にしてみてください。
・ウィリアムズパーセントレンジとは
・CCIとは
・移動平均線とは
・3つを組み合わせた手法とは
ウィリアムズパーセントレンジ(Williams` Parcent Range)
1973年にラリーウィリアムズが考案したオシレーター系のテクニカル指標です。売られ過ぎ、買われ過ぎを測る ことができます。名称が長い為WPR、%R、W%Rと略して記載されていることが多いです。 (この記事では以降W%Rと表記します。)

特徴
ウィリアムズパーセントレンジはストキャスティクスに似ています。
ストキャスティクス…異なる期間の始値、終値を比較する(詳しくはこちらから)
W%R…終値のみを使用し一定期間内の値幅の中で高値と安値の範囲と比較する
見方
−80〜100%は売られ過ぎ
0〜20%は買われ過ぎ
計算式
WPR = -(MAX (HIGH (i - n)) - CLOSE (i)) / (MAX (HIGH (i - n)) - MIN (LOW (i - n))) *100 CLOSE (i) — 当日の終値 MAX (HIGH (i - n)) — n期間における最大値 MIN (LOW (i - n)) — n期間における最小値
計算式をみると難しくみえますが、例えば期間が14日として、そのうちの高値と安値の間で現在の価格がどこにあるかを%として計算しているだけだと 考えると少しは簡単に見えてくるのではないでしょうか。
CCI(Commodity Channel Index)
ドナルド・ランバードが開発したオシレーター系テクニカル手法です。 相場の値動きには一定のサイクルがあることを基本的な考えとして用い、相場の「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断する指標です。

一定のサイクルとは、相場の値動きにはパターンがあり急激にそのサイクルから離れるとすぐに戻ろうとする動きをとらえることが重要となる。
使い方
相場の買われ過ぎ、売られ過ぎから逆張りに用いるというよりは相場の方向性を判断してトレンドフォローに用いることを得意としています。
見方
一定期間の平均価格の移動平均から現在値がどれくらいはなれているかを表していると解釈します。
計算式
CCI=(TP-MA)/0.015×MD
TP=(高値+安値+終値)/3
MA=n日間のTPの移動平均
MD=TP-MAの平均偏差
計算にはTypical Price(TP)を用いるのが特徴で値動きに敏感に反応する性質がある
Typical Price(TP)=基準値…指標は終値、高値、安値の間で平均
この計算式から出た数値が可視化され、チャートとして表示されます。
+100%以上→上昇トレンド
−100%以下→下降トレンドと判断します。
移動平均線とは
移動平均線は他の記事で解説しているのでこちらを参考にしてください。

移動平均線+W%R+CCI
この3つを組み合わせると…
エントリーポイントが多く、根拠も強く持てる手法になります。
では実際にどのような手法か解説していきます。
設定
移動平均線 期間20 種別Simple 適用Close W%R 期間14 レベル表示−80 −20 CCI 期間14 レベル表示100 −100 0
スタイル(線の色や太さ)はご自分に合ったものを自由に設定してください。設定後の画面はこのような形になります(MT4)。

エントリーポイント
HIGHエントリー
移動平均線を上に抜けたのを確認する。
W%Rの−80のラインより下から上に抜けたのを確認する。
CCIの0のラインを上に抜けたのを確認する。
この3つの条件が揃ったら次の足でHIGHエントリーをする。
それではチャートを見てみましょう。

まずは黄色の円に注目し、上から順に条件を満たしていることを確認します。そして次に赤の矢印に注目してください。条件を満たしたのを確認した後次の足でHIGHエントリーすると陽線になっています。
LOWエントリー
移動平均線を下に抜けたのを確認する。
W%Rの−20のラインを上から下に抜けたのを確認する。
CCIの0のラインを下に抜けたのを確認する。
この3つの条件が揃ったら次の足でLOWエントリーをする
それではチャートを見てみましょう。

黄色の円に注目してください。上から順に条件が満たしているのを確認します。次に赤の矢印に注目してください。条件を満たしているのを確認した後次の足でLOWエントリーし、陰線になっています。
根拠
移動平均線は相場の抵抗帯となりやすく抜けにくい為、抜けると強い方向性となりやすいという特徴は ある程度根拠は強いですが、W%Rを使うことでさらに根拠を強くします。 −80を超えたら上昇トレンドに転換で買いエントリーのポイント、−20を超えると売りエントリーとなる特徴を追加します。 この2つでも根拠は強いですがさらにCCIに0ラインを入れることにより、0ラインを超えた時はその方向に価格が動きやすいという特徴も 根拠に追加することで、最強になります。
注意点
レンジ相場は避けましょう。 レンジ相場はそもそも条件が揃うことが少ないですし、どちらに動くかはっきりしない為オススメしません。
まとめ
この記事では移動平均線、ウィリアムズパーセントレンジ、CCIの組み合わせでより強い根拠を持つ手法を紹介しました。
それぞれが何かをしっかり抑えた上でこの手法を活用してください。
これは数ある手法の中の一つであり、必ず勝てるというものではありません。もちろんダマシも存在しますので、しっかり条件が揃った時にエントリーするようにしましょう。
ご自分に合った手法を見つけ実践していきましょう。
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