一般的にバイナリーオプションと聞くと、海外は安全性が不安で国内は規制があって勝ちにくいというイメージをもっている方が多いのではないでしょうか。 しかし、お金を得るための手段としてバイナリーオプションを利用している方がいることも事実です。 そこで、これからバイナリーオプションを始めたいと考えている方のために国内と海外の取扱業者でどのような違いがるのか解説していきます。
国内業者と海外業者の7つの違い
①金融庁の認可
・国内業者:金融庁の認可を受け日本国内に拠点を置く業者
金融取引業のライセンスを取得した業者でなければサービスを提供することができません。
代表的な国内業者(GMOクリック証券、YJXF、LION BO、みんなのオプション)




・海外業者:金融庁の認可を受けず海外に拠点を置く業者
金融庁の管轄下でサービスを提供しておらず、拠点を置く国の金融取引法に則ってサービスを提供しています。
拠点が海外にあるということでトラブル対応やサービスに不安を感じる方も多いでしょう。
以下には海外業者の中でも日本語サポートが充実しており安心して利用できる大手の業者を紹介しておきます。
代表的な海外業者(HighLow.com、THE BINARY、JET OPTION、FIVE STARS MARKETS)




②口座開設の所要時間
国内業者は口座開設して取引ができるようになるまでには最短2〜3日は必要ですが、海外業者は必要な情報さえ入力すれば数分で口座開設できるところがあります。
少しでもはやく取引を始めたい方は海外業者を検討してみると良いでしょう。
③知識確認テスト

バイナリーオプション取引を行う際は最低限の投資の知識が必要ということで、知識確認テストに合格した者でなければ口座開設・取引が行えなくなっています。
④取引の仕組み
国内業者は数時間後の為替が指定のレートを超えるかどうかを予想します。
一方、海外業者は数秒後の為替が現在のレートよりも高いか低いかを予想します。
国内業者

海外業者

⑤判定時間・取引回数
国内業者の判定時間は2時間以上、1日の取引回数上限は12回となっています。
例えば、GMOクリック証券では次のように1日全10回号あり、1回号の取引時間は3時間。月~金曜日のAM8:00~翌AM5:00まで取引が行われ、判定時刻は00分刻みです。
取引回号 | 取引開始 | 取引終了 |
第1回号 | 8:00 | 11:00 |
第2回号 | 10:00 | 13:00 |
第3回号 | 12:00 | 15:00 |
第4回号 | 14:00 | 17:00 |
第5回号 | 16:00 | 19:00 |
第6回号 | 18:00 | 21:00 |
第7回号 | 20:00 | 23:00 |
第8回号 | 22:00 | 翌1:00 |
第9回号 | 0:00 | 翌3:00 |
第10回号 | 翌2:00 | 翌5:00 |
一方、海外業者は判定時間を30秒〜1日の範囲で選ぶことができ取引回数は無制限です。
例えば、HighLow.comでは取引商品によって以下のような判定時刻を選ぶことが可能です。
HighLow | 15分、1時間、1日 |
HighLowスプレッド | 15分、1時間、1日 |
Turbo | 30秒、1分、3分、5分 |
Turboスプレッド | 30秒、1分、3分、5分 |
⑥通貨ペア数
国内業者では4〜8種類の通貨ペアしか取引できませんが、海外業者では約20種類の通貨ペアが取引できます。
取引可能な通貨ペアが多いほど、あなたにとって分析しやすい通貨ペアに出会う可能性も高いでしょう。
国内業者 | 海外業者 |
・米ドル/円 ・ユーロ/円 ・英ポンド/円 ・豪ドル/円 ・NZドル/円 ・ユーロ/米ドル ・英ポンド/米ドル ・豪ドル/米ドル ・トルコリラ/円 などから最大8通貨 | ・為替通貨(国内業者が取り扱っていないマイナー通貨も含む) ・仮想通貨(ビットコインなど) ・株価指数(日経平均など) ・商品指数(GOLD、OILなど) |
⑦ペイアウト率
国内業者のペイアウト率は変動制で1.0〜10倍以上に設定されています。

一方、海外業者のペイアウト率は固定制の1.5〜2.3倍ほどです。

⑧利益に対する税金
国内業者を使って得た利益は申告分離課税され、一律20.315%の税金が課せられます。
また、損失が出た時は3年間繰り越せるので3年以内に出た利益と相殺して節税することができます。
税種 | 税率 |
所得税 | 15% |
復興特別所得税 (基本税率x2.1%なので15×2.1%) | 0.315% |
住民税 | 5% |
合計 (所得税+復興特別所得税+住民税) | 20.315% |
一方、海外業者で得た利益は総合課税され、5.105〜45.945%の税金が課せられます。
海外業者は損失の繰越制度は使えません。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000〜1,949,000円 | 5% | 0円 |
1,950,000〜3,299,000円 | 10% | 97,500円 |
3,300,000〜6,949,000円 | 20% | 427,000円 |
6,950,000〜8,999,000円 | 23% | 636,000円 |
9,000,000〜17,999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000〜39,999,000円 | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
バイナリーオプション規制 4項目
1.短時間取引の禁止
権利行使価格は判定時刻の2時間前に固定され、取引スパンが規制されました。
規制前

規制後

また1営業日の取引可能上限も12回とされています。

2.総取り禁止
総取りとは、ハイのレンジでもローのレンジでもなく判定時刻にこの価格帯になれば必ず負けるレンジのことです。
これは業者に有利な条件だったため禁止されました。

3.ペイアウト率の変動制
規制前は予想が当たれば固定のペイアウト率で、外れればゼロでした。
規制後は購入価格からどれだけ変動したかでペイアウト率が変動します。

4.価格提示が2way
規制前の価格は“買い”のみでしたが、規制後は“売り”と“買い”の両方の価格を提示するよう変更され取引キャンセル時のポジション解消が可能となりました。

(5.)知識確認テストの実施
バイナリーオプション取引を行う際は最低限の投資の知識が必要ということで、知識認識テストに合格した者でなければ口座開設、取引が行えなくなっています。
日本国内では賭博は違法行為として禁止されており、二者択一方式での短時間取引という方式が「ギャンブル性が高い取引」とみなされ2013年から規制されました。
まとめ
国内BO業者 | 海外BO業者 | ||
① | 金融庁の認可 | あり 金融取引業のライセンスを取得した業者でなければサービスを提供することができない | なし 金融庁の管轄下でサービスを提供しておらず、拠点を置く国の金融取引法に則ってサービスを提供している |
② | 口座開設期間 | 2〜3日程度 口座開設の審査に通れば、2〜3営業日ほどで取引可能になる | 数分〜数十分程度 名前や住所などの必要情報を入力するだけで口座開設完了となり基本的に即時取引可能 |
③ | 知識確認テスト | あり 最低限の投資の知識が必要ということで、知識確認テストに合格する必要がある | なし 投資経験や知識は問われず、テストの受講もない |
④ | 取引方法 | 判定時刻の為替が指定レートを超えるかどうかを予想 | 判定時刻の為替が現在のレートよりも高いか低いかを予想 |
⑤−1 | 判定時間 | 2時間 規制により極端に短い取引が禁止となり判定時間が2時間に固定されている | 30秒〜 30秒取引の他に1分、5分、15分など取引時間にバリエーションがあり短時間取引から自由に選択可能 |
⑤−2 | 取引回数 | 12回/日 規制により判定時間が2時間と固定されているため、1営業日の取引回数上限も12回となる | 上限なし マーケットがクローズしていない限り、取引回数等に制限がなく無制限に取引可能 |
⑥ | 通貨ペア数 | 4〜8種類 | 約20種類 |
⑦ | ペイアウト率 | 変動 購入価格からの値幅が大きければ高く、小さければ低くなる設定 | 固定 取引タイプ、取引時間に応じて固定のペイアウト率を設定 |
⑧ | 税金 | 申告分離税 一律20.315%の税金が課せられる 損失が出た時は3年間繰り越せるので3年以内に出た利益と相殺して節税することができる | 総合課税 5.105%〜45.945%の税金が課せられる 損失の繰越制度は使えない |
・安全性の面では、金融庁管轄の国内業者が優れている
ただし、海外業者すべてが危険というわけではない。
・取引の自由度は海外業者が優れている。
・ペイアウト率が変動制の国内業者は値幅の予想をしなければならず初心者にハードルが高い。
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